正月のおせち料理にも並ぶクルマエビ。
唐津市の養殖場ではこの時期、贈答用として出荷のピークを迎えるよ。
一方、夏場には、豪雨の影響で一時全滅の危機が訪れていたんだ。
プリップリの弾力と甘味、そしてうま味が特徴の、エビ、エビ、クルマエビ!
唐津市浜玉町にある浜崎クルマエビセンター。
養殖池の広さは約2万4000平方メートル。
毎年、盆と年末の年2回、贈答用としてあわせて約15トンのクルマエビを出荷しているんだ。
今シーズンの最強寒波が訪れた先週金曜日には正月のおせちや、
お歳暮用に活きクルマエビの出荷作業が進んでいたよ。
【浜崎クルマエビセンター・福森春介場長】
「だいぶ歩留まりが良く去年よりかは成績がいいんじゃないかなっていう形ですね」
大きく成長したクルマエビ。
一方、今年は一時、養殖中の約30万匹が全滅の危機に見舞われたことがあったんだ。
今年7月、唐津市などを襲った豪雨。
浜玉町では町内を流れる玉島川が氾濫し、大量の淡水が海へ流れ、
これにより、養殖池付近の海で塩分濃度が急激に低下したんだって。
【浜崎クルマエビセンター・福森春介場長】
「当時は水温も高くなって、環水できない、
エビがあまり高水温が苦手なのと環水ができないことによって環境に悪いような。
中でも排泄なりしていますから循環できないということを危惧していました」
冷凍のエビを出荷する盆の出荷に影響はなかったけど、危惧したのが年末に向けての養殖。
養殖池は毎日3割ほどの水を海水と循環させ水質と水温を維持しているんだけど、
1週間近くはそれができなくなったそうだよ。
【浜崎クルマエビセンター・福森春介場長】
「なんとか無事ギリギリのラインでしたけどいけましたね」
場長によると、幸いにもクルマエビが生きられるギリギリのところで
海の塩分濃度はもとに戻ったんだって。
急いで海水を養殖池に取り込み、水質・水温は正常に、全滅の危機は免れたよ。
【浜崎クルマエビセンター・福森春介場長】
「ほっとしてるけどまだこの最後の売りつくしが終わるまで正直、ほっとしていない感じ」
出荷ゼロになるかもしれない危機を乗り越え、今年も無事に迎えた年末の繁忙期。
自慢のクルマエビをたくさんの人に味わってもらえるよう1匹ずつ丁寧におがくずに詰めたよ。
【浜崎クルマエビセンター・福森春介場長】
「初めての方は開けてみてすごい飛び出して楽しめると思いますし、
もちろん甘くておいしいですし、毎年これを楽しみに来られる方も大勢いらっしゃるので
それに応えられるように生産しています」
5歳の元気な男の子。
佐賀のことを知りたくて、いろんなところに出かけています。