玄界灘きっての絶景スポット、七ツ釜。
観光地としても人気の高いこの場所のすぐ近くにあるのが、屋形石漁港です。
お昼過ぎ、その小さな港に集まってきたのは、屋形石漁協海士部会の面々。
実は古くから道具や素手で海底の生物を獲る採介藻漁業が盛んなんです。
オダと言われる特製の網とウキを担いで海へ向かいます。
マグマが地上で急激に冷えたことで生まれたという玄武岩の岩場が広がる漁場です。
さあ、いざ海の中へ!
対馬海流から流れ込む玄界灘の豊かな海の恵みによりこの辺りは海藻がよく育つ格好の漁場となっています。
そんな海で獲れるのは、サザエやアワビ。そして、ウニ!
今が旬の赤ウニ。
対馬海流の栄養豊富な塩で育ち、ミネラル豊富で鮮度は抜群。
屋形石漁協組合海士部会 野中一史さん「品物も身がしまりやすいし、ウニに関しては濃すぎない。
やっぱり、甘みが強くて、ウニ独特の濃厚なっていうよりもさわやかな甘みが残るウニっていうのが屋形石の特徴かなと思います。
他にない味だと思います。」
そのウニを余すことなく炊き立てのごはんの上にたっぷりと乗せたどんぶりは絶品。
そんな海の恵みを毎回獲ってくるのが海士の皆さんなんですが、よく見ると…かなりベテラン風の人もいれば、若い人の姿も。
屋形石漁協組合海士部会 野中一史さん「友達がやってるからしてみようかなぁとかやっぱ誘い合わせて。
組合もなるべく色んな人に声をかけて間口を広くしてやっぱり海士に来る人も多くなるのかなとは思います。」
若い人たちがずっと屋形石で漁ができるように、現在は育てる漁業にも取り組んでいます。
その一つが、去年から始めた赤ウニの養殖です。
その餌となるのは、アスパラ。
実は、半農半漁の人も多く、自分たちが育てたアスパラを養殖に活かすなど効率化も図っています。
屋形石漁協組合海士部会 坂本弘さん「若い子が一緒にやってくれるけんが、活気づいていいことなんですけども、
ただそれをずっと後々に続けていかないかんなということでやってますので
そりゃずっと続けば一番ですよ、いつまででも。」